
赤ちゃんの『歯のもと』である歯胚(しはい)が作られ始めるのは、お母さんの体内にいるとき、およそ妊娠6~7週頃といわれています。
赤ちゃんの歯を作るために、特に必要な栄養素として挙げられるのがカルシウムやリンなどのミネラル分。
胎盤が完成し、赤ちゃんと母体が臍帯でつながるようになる4〜5ヶ月ごろに赤ちゃんの歯の発育はどんどん進んでいきます。
この時期にお母さんの栄養状態が悪いと、赤ちゃんの歯が弱くなったり、ムシ歯ができやすくなると考えられます。
しっかり栄養をとることにより、特にカルシウムは歯の石灰化を助け、健康で丈夫な強い歯をつくります。
歯周病のひどい妊婦さんは歯周病菌の影響で、早産や低体重児出産などの危険性が高くなることが報告されています。
また、母子感染によって乳幼児へむし歯菌が移ってしまうことがあります。
むし歯の多いお母さんの子供は、早くからむし歯になる危険性が高いと言われています。
体内に入った麻酔薬は血清や肝臓中で速やかに分解され、尿と共に排泄されます。そのため、麻酔薬が胎盤を通過することなく安全です。
歯科のレントゲンは直接お腹にX線が当たることはありません。
防護エプロンを着用して保護すれば、レントゲンによる被ばく量は限りなくゼロになるため、赤ちゃんへの影響はないとされています。
しかし、心配な方は無理に撮る必要はありません。
過度の緊張や長時間にわたる治療をさけ、応急処置にとどめます。
安定期に入るため、ほとんどの方が問題なく治療できます。
母体に負担がかかるため、緊急を要しない限り応急処置のみを行います。